構造:3Dモーションセンサの仕組み
 3Dモーション・センサは、セラミック・ジャイロと加速度センサ、磁気センサを組み合わせて作られています。セラミック・ジャイロは物体の回転速度を測るセンサで、非常に素早い動きに反応することができます。このジャイロだけでも、原理的には、物体がどれくらい回転したかを測ることは可能です。つまり、時々刻々変化する回転速度から角度を計算し、足しあわせていけば、 それで最終的にどれくらい回転したかを知ることはできるわけです。ところが、回転速度を足しあわせる方法では、誤差がどんどん積み重なって、結局どれくらい物体が回転したか、正確に表わせませんでした。
 一方、加速度センサは、重力を検出するセンサで、水平方向に置かれていると出力はゼロですが、傾けると重力がかかって、それに伴う信号を出力します。そこで、これを2つ直交するように配置すると、水平面に対して何度傾いているかを示す絶対値の傾斜センサとして使えます。ところがこの傾きセンサは、素早く動かすと、慣性による信号と、重力の信号の区別 がつかないため、正確な傾きが得られません。つまり、この傾斜センサは、素早い動きには対応できない性質があるわけです。
 また、磁気センサは、方位磁石と同じように、東西南北の絶対値を示す事ができますが、これもあまり素早い動きには追従できません。つまり、セラミック・ジャイロは素早い動きは得意でも、ゆっくりな動きは不得意で、加速度センサと磁気センサは、素早い動きは不得意でも、ゆっくりとした動きは得意という、正反対の性質を持っています。そこで、上下、左右、前後の3次元方向のそれぞれに一つづつジャイロを配し、それとペアになるように、上下方向に磁気センサ、前後左右方向に加速度センサを組み合わせてやります。そして、素早い動きがあった時は、ジャイロが重力センサや磁気センサに補正をかけ、ゆっくり動いている時は重力センサや磁気センサがジャイロを補正してやることで、すべての状態で、正確に3Dモーションをとらえるセンサが可能になりました。