非接触ICカード、カードリーダ

UHF帯リーダ/ライタ




ユビキタスという言葉を耳にするようになってから、そろそろ5年になるでしょうか。当初はどこかつかみ所のない、夢のようなイメージでしかなかったこの概念も、ここにきて着実に、具体的な姿を現しつつあります。



 これはユビキタス社会の中核をなす技術として、現在、急速に普及が進んでいます。RFIDとは、"Radio Frequency ID" の略で、無線を使ってICチップの読み書きを行う技術のことを言います。
 小さなICチップとアンテナをあわせたものを、プラスチックのカードやラベル、シールなど、様々なタイプのタグに加工して、人が携帯して使ったり、管理したいものに貼り付けて利用します。タグにはある情報が記録されており、それを読み書き装置のそばに近づけるだけで、様々なサービスが可能になります。



 コンビニエンスストアでの決済や、航空会社のマイレージカードにも、RFIDを使ったものが増えてきましたし、社員証や学生証などのIDの認証システムとして、すでにこれを利用している方もいるかもしれません。
 それから、レジャー施設内の遊技料金の決済や、ゲームセンターでプレイしたゲームの情報を記憶して、キャラクターを育て、後日その続きを楽しむことができるカードも登場しています。さらに、ワールドカップや北京オリンピックなどの大きなイベントでは、偽造防止のために、チケットの中にRFIDタグを埋め込むことも珍しくなくなってきました。また、IC免許証やICパスポート、住民基本台帳カードなど公共サービスのカードにも、この技術が採用されはじめています。



 工場内である製品を組み立てるとき、各部品やモジュールにRFIDタグを貼り付けておけば、それがどんな工程を経て、どんな検査を受けたかを逐一記録して、生産管理を効率化できます。
 完成した製品は、タグの情報に基づいて出荷され、物流拠点で荷分けされて、各地に配送され、確実に小売店に到着したかどうかまでチェックできます。そして小売店では、製品を一品一品チェックしなくても、カートに積んだまま個数を数えたり、欠品したら自動的に通知をするといった在庫管理に利用されます。
 また、とくに食品流通の分野では、狂牛病や鳥インフルエンザなどが発生した時に、それらの食肉がどこへ流通したかを追跡する、トレーサビリティにも利用が始まっています。



 RFID技術はその言葉が意味する通り、今まさに、社会のあらゆる場所に浸透し、偏在して、私たちの生活をより便利で豊かなものに変えようとしています。